ギャンブルの危険性と止められない時の考え方
ギャンブルというのは、基本的に日本では公営の競馬や競艇などを除いて禁止されています。でも実際は、パチンコなどは完全に賭け事ですよね。
そしてパチンコは、市場規模としても30兆円と言われていて、日本の国家予算の3分の1近くととてつもない数字です。
ギャンブルは、本当なら手を出さない方がいいのですが、どうしても続けたいのならつきあい方を考えていきましょう。
1.ギャンブルの期待値について
よくギャンブルの期待値を話題にする人がいます。そしてもしやるのなら期待値のなるべく高いものにするべき、という主張をします。これは本当に正しいのでしょうか?
期待値とは簡単に言うと、投資した金額に対するリターンの見込みの金額です。例えば期待値70%の賭け事に1,000円投資した場合は、700円のリターンが見込めるということです。
もちろん短期的には買ったり負けたりしますが、たくさんの数をこなすことで統計的に期待値の数値に近づいていきます。
これはサイコロの数をたくさんふれば、6分の1の確率でそれぞれの数字が出るようになるのと同じことです。これを「大数の法則」と言います。
そして次に、代表的なギャンブルの期待値ですが下記のようになります。
・競馬・競艇・競輪 75%
・パチンコ・スロット 92~97%
・宝くじ 40%~50%
厳密に言うと購入する商品や種類によって、多少の違いがあるのですがだいたいこのような数字が出てきます。
ポーカーや麻雀など対戦型の賭け事の場合は、実力差によって期待値を100%以上にすることも可能ですが、日本では違法なのでここでは省略します。
ブラックジャックもカウンティングという手法を使うと、期待値100%以上になるのですが、今では海外のカジノでも対策が取られていてまず通用しません。
そうなると日本で合法的に遊べる賭け事は、すべて期待値が100%未満ということになります。胴元の利益を考えると、当たり前の話しですね。
2.期待値だけを考えてお金を失う危険
上記の数字を比較すると、一見パチンコやスロットで遊んだほうが良いように思いますが、消費者金融やカードローンで多重債務者となってしまうのが多いのはこのグループです。
この2つは非常に射幸性が高いのが問題です。パチンコもスロットも大音量のリズムのある音楽や大当たりなどの演出でプレーヤーを興奮させる仕組みができています。
いくら期待値が高めでも100%未満ですから、お金を支払う金額や回転率を上げていけば、あっという間に資金を失ってしまいます。
そして大当たりした時の興奮を忘れられず、借金をしてまで続けてしまうのです。
競馬に関してもパチンコ・スロットに比べると、だいぶ落ちますがレースを見たり、定期的に払い戻される現金で興奮する仕組みがあります。
それに比べて宝くじは、基本的に大きな金額が払い戻される確率が低くあまり興奮する機会がありません。
控除率が高く、期待値が低い宝くじなどをやるのは頭が悪い、という人もいますが、一番娯楽として楽しむのには適していると言えます。
もしあなたがギャンブルに興味があっても、決して見せかけの数字に惑わせられないようにしましょう。基本的にギャンブルでお金を稼ぐというのは、少なくとも対戦型が禁じられている日本ではあり得ません。
冷静にお金の支出入をチェックしてみましょう。特にパチンコ・パチスロをやっている人は、大幅マイナスになっているはずです。
3.娯楽の範囲でギャンブルを楽しめていますか?
ギャンブルを続けて行っても大丈夫かどうかの判断は、1ヶ月当たりいくらまでと予算を決めて、趣味の範囲で遊べているかどうかです。
これができないような状態なら、もうきっぱりと止めるべきなのです。そうしないと延々と胴元に貢ぎ続けるだけになってしまいます。これが趣味のレベルならストレス解消になるかもしれません、
でも自分の意志では止められないというレベルに来ているのなら、精神科でギャンブル依存症の治療を受けるべきです。そうしないと将来的に借金まみれになってしまいます。
そして賭け事が理由だと自己破産も認められないので、借り入れ金の返済の苦しみが続いていきます。
もしあなたが危険な状態にあるのなら、今ではギャンブル依存症も立派な病気として認められているので、早めに精神科を受診することをお勧めします。
まとめ
私も若い頃は、競馬などにお金を使ってしまった時期があるので、ギャンブルの楽しさも分からなくもありません。でも今、冷静に考えると馬鹿なことにお金を使ってしまったな、という思いしかありません。
やはりなるべくなら、ギャンブルに手を出すのはお勧めできません。
もしどうしても続けたいのであれば、ジャンボ宝くじを年に2回位、20~30枚ずつ買うくらいにしておいた方がいいです。
早めに購入しておいて、当選日までわくわくしておく位が健全でお金もかからず良いのではないでしょうか?
長期的に資産を作っていきたいのなら、賭け事にはあまり関わってはいけません。